ふわふわしたものが好きだ。
ギュッてした時に安心するやわらかさと手触りの良さ。 けっして媚びない、それでいて愛嬌のある可愛らしいお顔。 腕の中に収まる手ごろな大きさ。 そういうぬいぐるみが大好きだ。 その反面、女の子用のお人形に一切興味を示すことがなかった幼少期。 リカちゃん人形が大嫌い。 (タカラトミーさん、ごめんなさい) まず第一に、あの表情。 いかにもかわいらしさをアピールするかのような、あの媚びた表情が気に食わない。 だったらセクシーさをアピールするバービーの方が、よっぽど潔くエロくて大人でかっこいい。 そう、私はかっこいいものも大好きだ。 人の好みは3歳までに決まるという。 すれは脳の扁桃体という部分から生まれてくる感情で、扁桃体は3歳までの刷り込みにより、自分の好みのタイプが決まってしまうのだ。 リカちゃん人形の代わりに、ウルトラマンの巨大人形や、戦隊ヒーローのプラスチック人形で遊んでいた私は、当然大人になった今でも、ヒーローやロボットなどが大好き。 そんな私が「パシフィック・リム」を観て興奮しないわけがなかろう。 超苦手な映画「パンズ・ラビリンス」の監督の作品と聞いていたので、かなり期待しないで見に行ったのだけれど、海外モノの怪獣映画にしては出来の良い作品で驚いた。 とにかくストーリーに無駄がない。 観客に必要最低限の情報しか与えず、小気味よいテンポでストーリーが進むって言うのは、特撮ヒーローものの映画でもよく見かける手法だよね。 近年鑑賞した「ギャバンVSゴーカイジャー」もそうだけれど、みたいところのツボをついていて、それなりにストーリーもあって、きっちり1時間半で収めてしまうあたり、脚本として高度なテクニックだと感心してしまうのです。 モチロン観客側も、ストーリーそのものよりも、ロボット怪獣が戦うシーンの方がいっぱい見たいから、とても理にかなっていると思う。 ゴジラ、ガンダム、エヴァンゲリオン、エイリアン、マトリックス等々、なんとな〜く「このシーンどこかで見たことあるわ」的な要素もたくさんあったけれど、アニメーションを実写化したような超ド迫力のシーンと丁寧な描写に、見ていて何度も胸の奥が熱くなった。 これなら、お子さんも安心して楽しめますねっ! 吹き替え陣も豪華で素晴らしかった。 ベテラン声優さんたちによる安定感のある抜群な芝居は、外国人俳優をオリジナル以上に個性的で魅力的に見せる。 玄田哲章さんが長官を吹き替えているだけで、なんでこんなに安心するのだろう。 そして、ヒロインの菊地凛子さんの顔が、吹き替えている林原めぐみさんに似ていて戦慄する。 真の特撮ファンならば、IMAXシアターの吹き替え版でみることをおすすめします。 でもね。 反面、主人公たちの使命感や、自己犠牲といったアメリカンヒーロー的な描写には全く共感できず、代わりにヒロインと長官の絆に心を動かされるのは、やっぱり私が女子だからでしょうか。 そいえば今年観た映画(DVD含む)は、「勝利への脱出」「GOAL」「スクラップショット」「風立ちぬ」など、どれも作品としては面白いのだけれど、最終的には“男の浪漫”が漂っていて、見終わった後 「ふ〜ん…」 て感じがするのよね。 小さい頃からふわふわしたものとかっこいいものに囲まれて育った私は、常に女の子と男の子の心理の狭間で揺れ動いているのです。 film: パシフィック・リム
by atlassnowsahara
| 2013-08-10 21:50
| □Film□
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